8/4・8/5にはコロナ禍後初のガイドの予約が入っていた。
イタリア/トルコの武闘家カップルとその姉夫婦で、憧れの日本で婚姻届けを出したいとの希望を叶えるべく準備を進めていた。というか、この人からの最初の問い合わせは2019年11月で、2020年8月に東京オリンピックを観るために来日したいというものだった。
それがコロナ禍でキャンセルとなり、それから同じ日程で一年延長するもコロナ禍は終わらず、更に一年延長。そしてようやく国境開放の報せが。それに合わせて二ヶ月ほど前からやり取りを重ねてきたわけ。
ところが、日本政府がようやく出した決断は
「6/10に団体客向けの国境開放だと世界に発表したけど、実は煩雑な手続きを盛り込んであって、実際には簡単に訪日できないカラクリを仕込んであるわけよ」
というもの。
もちろんこの内容は先方もチェックしており、その複雑さ・不自由さに辟易して諦めてしまった。
そして仕事を渇望する俺の貴重な収入が一つ失われた。政治家や官僚の収入は失われないのに。